※注意※
このブログはある程度のゲーム用語・知識を理解されている方向け前提で進めております。
全くゲームに興味がない方、触った事などがない方には非常に読みにくい恐れがあります。
また、ネタバレ要素などが含まれる部分がありますので、ご了承の上お読み下されば幸いです。
↓
前回に引き続き、今回もLIVE A LIVE(以下LAL)の今昔比較感想です。公式ガイドラインに則った範囲での全編感想です。先に①を読んで頂ければ大体の流れは感じて頂けると思います。
リメイクにてプレイした順番で書いていこうと思いますので、今回は西部編。
2番目に西部編を選んだ理由は3つありまして、
1つ目は現代編がバトル重視であるのに対し、西部編は探索重視であること。
2つ目はバトル以外の操作感について慣れておきたかったこと。
3つ目は個人的な理由から(似たような探索重視の短編である)SF編を最後にしたかったこと。
以上から、西部編を選択しました。
因みに今回このブログが開設されている時点でLALリメイクは真ED含めて全てクリア済みですが、基本的には短時間攻略の為に各章色んなイベントを残したりしています。
(今後個人的に周回した後の感想追記はするかもしれないです。)
その為攻略サイトとしては完全に機能しておりませんし、新しい情報も出ないと思います。
完全に個人的主観の感想です。
↓
西部編。
主人公、サンダウン・キッド。
キャラクターデザイン:石渡 治先生。
SFCでの西部編の思い出と言えば、まあ、まず前回同様手探りな状態でしたので子供ながらに「西部劇だ…」という率直な印象でした。それ以外に何があっただろう。
酒場で新しい賞金首のポスターが貼られて、名前を入力。
主人公、賞金首なの?と思いつつ、続けていくと場面が変わって荒野を馬で駆ける主人公。いかにも西部劇!という感じのBGM。
ここまでくると、西部劇をちゃんと知ってる訳じゃない子供ですら「ウワーめっちゃコテッコテの西部劇だ!」とわかる謎の高揚感が込み上げてくるんですよね。
そして主人公を追ってきてなんか絡んでくるうざい黒い奴(マッドドッグ)。
いきなりなんか現れて戦闘になった…と思ったら、
(当たり前ですけど)サンダウンの射程範囲の長さにビビる。
当時は銃については多少(ゲームの影響で名前だけ)知っていたのですが、弾丸までは詳しくなかったので、とりあえず技の説明(いまいち理解できていない)を見ながらとりあえず一番下にあるピアッシング弾が一番強いだろ!(強い技は遅くに覚える思考)という直球短絡思考でしたが、ホロ―ポイント弾とAP弾て。
当時プレイしていたゲームでも割と銃は結構出てくる作品はあったんですけど、基本的にRPGで飛び道具の威力って控えめだったんですよね(強化されると劇的に強くなるけど)
もしくは銃がスタンダード武器なゲームであれば性能差、みたいな。
なので、普通に強いわ射程も長いわ…高原が最初弱いのと逆に、サンダウンは初めから強いですからね、「かっけえ…」ってなりますよ。そりゃ。
そんなこんなで変な黒いのから逃げた後に辿り着いた町。
洋画とかでよく見る、キィキィ鳴らす扉(ウェスタンドア・スイングドア等と呼ぶらしいです。)と意味ありげに転がるなんか西部劇で見るなんかコロコロ流れてく丸い奴(タンブルウィード)。
当時は勿論その存在すら知りませんでしたが、最近になって新たに知った事と言えば、タンブルウィードって固有種じゃないんですね。へえ。
酒場に入ればメキシカンな感じの3人組がなんか良い感じの曲を弾いているんですですが、主人公を見て「!」とびっくりする。
と、同時に音楽が止まる。
当然ですよね、賞金首なんですから。
皆の驚きと緊張を表すこの芸の細かさ、昔から凄く好きでした。
(プロデューサーの時田さんご自身が、劇団に深く携わっていた経験を経て…との事でしたので、LALは間の取り方が絶妙なんですよね。)
デロス(当時は名前覚えてませんでした)が一人のんきにマラカスシャカシャカしてるのも、サンチョパンチョが「ば、馬鹿!」ってやめさせるノリも、またコテコテのギャグで。
キャラクターそれぞれドットなのにすごく表情が想像できて、解りやすくて良いんですよね。
そして、その後は新たに表れたチンピラ(パイク)に絡まれて、ミルクご馳走して貰って(当時100回はしませんでしたが、結構それなりに飲んだ記憶あります)、お礼にシングルショット(テキーラじゃない方)を御馳走して。
なんやかんやでこの町がO・ディオと14人の仲間たちに狙われている事が判明します。
それを主人公サンダウンと、ホロ―ポイント弾を喰らってピンピンしている異能生命体マッドドッグと、町のみんなで対抗する。
この、王道RPGみたいに主人公たち「だけ」にやらせるのではなく、住民全員が仕事するっていうのが凄く新鮮でした。
もちろん当時は西部劇に関しては全く知識が薄っぺらかったので各キャラクター名も「どっかで聞いた事ある名前だな~」くらいで、有名どころから付けられているだなんて知る由もありませんでしたが、
LAL、大人になってから元ネタを知って改めてしみじみ面白いな…と思わせてくれる非常に素晴らしいゲームだと思います。
内容に関しては、現代編と違い探索RPG要素が強く、現代編同様に目的がはっきりしているので
「とりあえずなんか時間までに罠を見つければいいのね」
くらいの感覚でした。
その位の年齢でやってますから、当然今のようにサクサクRTAじみた動きはできませんでしたし、なんなら初回は罠を仕掛ける時間が足りずに『文字通り15人全員』と戦う羽目になった記憶がありました。
現代編同様、兄に「どうすればいいの?」と助けを求めるも、
「罠を仕掛けるんだよ。」
と身もふたもなければ「違う、そうじゃない」という返答を貰い、泣く泣く自分一人でクリアした記憶があります。
まあ、実際的確な指示だったんですけども。
そんな苦い記憶と共にリメイクを始めると、
まずは一発ズギュゥン!
という進化してよりリアルになったピストル音。
マスターも保安官も、しっとりとして良い雰囲気の声です。
(この時、マスターが杉田智和さんだと気付きませんでした。声優って凄い。)
そして口笛から始まるWANDERERの入り。
懐かしさと共に、HD-2Dになったことでよりリアルに、より立体的に広がったモニュメントバレー。
現代編でもたっていた鳥肌が、また見事にぞわりと全身を回りました。
現代編でもそうでしたが、BGMのアレンジがまた本当に絶妙なんですよ。
昔の良さも残しつつ、けれど新しい音源で、まさに自分が望んでいたようなアレンジなんです。
演出自体はSFCと変わらないのに、何故こんなに感動してしまうんだろうか。
下村先生(とアレンジ担当スタッフの方々)、本当にすげえよ…。
そしてマッドドッグ。
古川登志夫さんの声がまた凄く良い。
ニヒルな賞金稼ぎそのままに、ややコミカルかつ愛着の湧いてしまうマッド。
思わず「マッド良いじゃん!」と唸ってしまいました。
そこに追い立てるように、大塚明夫さんがサンダウンの渋格好良さを更に引き立てていて、
「かっけえ…」
の一言しかない。
今も昔もサンダウンの格好良さは変わらないんですけど、大塚明夫さんの声がスッと、サンダウンとして入ってくる。
声優って凄い。(2回目)
そして待っていました西部編の戦闘曲、THE WILDS
アレンジでより豪華になったタンゴ調の激しいリズムながらもどこか落ち着いていて、そこに乗せた口笛(本当に口笛なんでしょうか)の哀愁が、もう最高。
作中で聞けるタイミングが4回しかないのが本当に残念ですが、ゲーム内サウンドルームや、丁度これを書いている本日(22年7月28日)公式発売されたサウンドトラックなどで聴ける幸せ。
が、格好良くて作業に全く向かないです。ゲームやりたくなっちゃう。
そしてサクセズタウンについた時に流れる、新追加ムービー。
雰囲気が、もう、素晴らしく西部。
そしてクリスタルバーに集まるの住民の方々。
皆さんどれもそれぞれボイスが付いたことでキャラが際立っていて良かったんですが、
ここにきてまさかのフルボイスじゃないことが判明。
え?
…え?嘘でしょ?
ボイスが付いてたのに、ボイスがない…???
これには正直、がっくり来ました。
確かに全体的にはボイスもしっかり入っていて要所要所でも話をしてくれるんですが、
逆にボイスが付いてないセリフが寂しすぎる。
これは非常に残念な部分でした。そして、この事実が発覚したことで、今後の章についても(特にSF編に関しても)暗雲が。
戦闘が強制イベントのみである西部編で、色んなキャラが居るのにボイスがないのは正直非常にマイナス点でした。
特に西部編は殆ど会話劇みたいなものなので。
解ってはいるんです。そこまで望むのは強欲だと。
でも、寂しすぎる。
前回も叫びましたが今回のリメイク、主人公(デフォルト)の名前を言ってくれないので、猶更どうして…というガッカリ具合が余計に際立ってしまったんです。
そして更はマッドと2人で街中を探索して、罠に使えそうなものを探すんですが…
めっちゃ光ってる…。
実はバーに入った時にも気付いてたんですが、
今回のリメイクの仕様として、どうやら拾えるアイテムがある箇所は光るようになったみたいで。
それ自体はめちゃくちゃ便利になって嬉しいです。
嬉しいんですが、
西部編でそれやっちゃダメじゃない?
という気持ちが。
というのも、
街中を虱潰しに探索して、空だろうが、背景と同化しているスコップだろうがとにかく調べて調べてアイテムを探し出すのが西部編の醍醐味だと思っていたんです。
いや、探す手間が省けて助かるんですけど、探す醍醐味が…。
スコップも光ってましたからね。
あれえ…?と思いつつ、
「まあ今の時代サクサクプレイが望まれているからなあ。イライラする要素は消すよな…」と自分で納得させつつ続行。
アニーとウェイン夫人(28年越しにお名前が判明しました。やったね!)と保安官を放り出し、ポスターやらアニーのシミーズも回収せねばとクローゼットを開いたら、出てきた日記。
…
…日記?
…下半身に装備する、日記?
………分厚いんだろうなあ。きっと(日記は困ると思うので返しておきました)。
私は現在の創作物の表現について様々な団体やらに配慮せざるを得ない風潮について、もの凄く嫌悪している側なので、正直こういった改変は望ましいものではないのですが、
だからといってそれについて文句を言っても始まりませんし海外でも発売される以上は仕方ありません。
今回のリメイクに当たってセンシティブな内容は多少変更する、という事前の情報もありましたので、寧ろ『どう変わったのかな』というのも一つの興味だったのですが、
日記て。
いや、まあ、そりゃ乙女の秘密を綴った日記ですからアニーが怒るのも当然ですが。
何というか、凄い改変の仕方をしたな…というある種の感心すら覚えました。
どんなモン食ったらシミーズが日記になるんだ。
そして割とサクサクと罠を手に入れてしまったのですが、それでも何となく鐘が鳴るまでの時間が気持ち早くなったように感じました。
(実際の経過時間はSFCと同じだとは思うのですが、HD-2Dの背景による若干の戸惑いやら、記憶通りの場所におおよそ記憶通りのものが配置されていたんですが、本当に他には何もないのか…?と謎の疑いによる色んな所でAボタン押しまくったせいかもしれないですが)
次の鐘が鳴るまでの残り時間も地味に右上に配置してくれているので視認しやすくなったのは良いのか悪いのか…。
プレイ上では便利ではありますが、鐘が鳴ると「χつ目…」といちいちそれぞれ色んなテイストで告げてくれるマッドが(声が付くことで余計に愛着湧いちゃうのもあって)緊張感を出しているので、マッドだけで十分だとも思いましたが。
まあ、時代だろうなあ。
そんなこんなで、
折角なので敢えて全部罠なしでやってやろうかとも思ったのですが、今回はなる早クリアーが目的だったので全仕掛け。
余った時間を潰すためにマスターの話を聞くのですが、また杉田さんの語りの上手さ。
普段ネタ的な要素が強い杉田さんですが、真面目でも不真面目でも完璧に仕事をされるの、本当に巧みだよなあ…とただただ感心して聞いてしまいました。
声優って凄い。(3回目)
そして時間が経って、対O・ディオ戦。
続々と罠に引っかかっていく手下たち。
…アレ?ロープ引っかかってなくない?
………。
…………。
ま、いっかあ!(セーブ見返したらロープだけ持ってたのに素で仕掛け忘れしてました。)
というわけで、改めてO・ディオ(&パイク兄弟)登場。
O・ディオの声優柴田秀勝さんの、この絶妙さ。
舌を転がすと言うんでしょうか、ややセリフ通りではなく訛りまじりに滑らせたこの、まるで字幕と吹き替えを同時に見ているようなこのディオのボイスは本当に必聴。
正しく西部劇のボスに相応しい、貫禄とアウトローさ。
もう、完璧を通り越した何かです。
このO・ディオを聞けただけで、色々不満とかどうでもよくなりました。
そして当時プレイされた方々なら絶対に忘れられないだろうLALトラウマの一つに数えられる初見殺しガトリング。
そう、O・ディオといえばガトリング。
西部編といえばガトリング。
ディオから向かって対角線(ガトリングの軌道)に入った瞬間(ある程度猶予はありますが)に入るあのアレ。
子供の頃に喰らって絶望して以来、あれだけ注意しておけばあとは楽勝よと避けるように配置し順調にパイク兄弟を排除し、いざディオを倒すだけ…とホロ―ポイント弾をこめるサンダウン。
…の、横で。
突然倒れるマッド。
何故かその事前に表示された『ガトリング』の文字。
O・ディオからやや離れた真横に配置したサンダウンとマッド。
アイエエエ!(以下略)
またもSFCやりこみ勢への罠。
ガトリングの軌道が…増えてやがる!
しかも、余裕ぶちかましたサンダウンのホロ―ポイント弾は発生まで溜め時間があるので、
「やばい、やられる…」と思った瞬間、ディオがマッドに死体蹴りしてくれたおかげで事をなきを得ました。
どうやらここはSFC同様基本的に死体蹴り優先してくれるようです。
ありがとう、マッド。お前からもらった(剥ぎ取った)帽子、大事にするからよ…
(個人的に素早さ上がるのと、基本マッドを盾にするのでブーツはいつも自前の履き古した方にしてます)
マッドの意思(?)を継いで、なんとか軌道をさけつつどうにかこうにか撃退。
いやあ、ヒヤッとしました。マジで。
やってるときは嘘だろって思うんですけど、バトルに関しては本当に良い改変加えてきますね。
そして最後のマッドとの決闘は勿論…というか、今回マッドの声が着いて余計に『好敵手』としての愛着が強くなってしまったので、逃亡エンドを選びました。
そしてサクセズタウンとお別れするキッド。
ビリーがキッドの背に向かってを大声で名前を呼ぶ。このビリーの叫びがまた良い。
良いからこそ。
本当に、デフォルト名では名前を呼んで、フルボイスにしてくれよ。(多分これ全編で必ず言うと思います。)
…と、個人的には現代編に比べて
良い面も沢山ありながら、個人的には残念な面が結構目立ったような気がする西部編。
残念に思う部分というのがあくまで個人的に感じた部分であること、
それらの点に対しては「便利で良いじゃん・拘束時間が減って良いじゃん」等、別の利点も感じられる点であるため一概に『これはダメだろ』とは言えない点であるところがモヤモヤしつつ…
声優さん方の名演技、演出、そして神がかったアレンジBGMのおかげで、
なんだかんだで良かったわ…と思えるリメイクでした。
クリアタイムは1:03:50(現代から累計で2:23:54)。
因みに、個人的MVPはO・ディオとマッドとマスター。
マジでこのお三方の演技を聴くために何回やっても良い。
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Gosho Aoyama, Yoshihide Fujiwara, Osamu Ishiwata, Yoshinori Kobayashi, Ryouji Minagawa, Kazuhiko Shimamoto, Yumi Tamura
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