LIVE A LIVEについて、過去の思い出と新しい出会い感想 ③原始編

 ※注意※

このブログはある程度のゲーム用語・知識を理解されている方向け前提で進めております。
全くゲームに興味がない方、触った事などがない方には非常に読みにくい恐れがあります。
また、ネタバレ要素などが含まれる部分がありますので、ご了承の上お読み下されば幸いです。



現代編西部編に引き続きLALリメイク今昔比較感想。今回は原始編です。

前回、前々回と短編が続きリメイクへのエンジンも掛かってきたところで、そろそろガッツリ長編をやるか!と、3つ目の選択肢としては原始か幕末かで考えていました。

また、西部編も緊張感のストーリーでしたので、幕末よりはギャグ重視の原始編を選択。


原始編と言えば、実は私、結構『フィクションの原始時代』という設定自体大好きなんですよ。

はじめ人間ギャートルズやクロノトリガーの原始時代(エイラ大好き)等々。

こう、人が洞穴に住んでて、木の実を集めたり動物を狩って生活する。
家(洞穴)のレイアウトも石のテーブルだったり毛皮の敷物だったり、藁のテントだったり。

漫画肉に代表される骨付き肉や、マンモスの輪切りみたいなでっかいのがデーン!と。

巨大で強くて恐ろしいけどその分頑張って討伐できればご馳走になるマンモスはもちろん、人間にはとにかく脅威であるサーベルタイガー等々。

大体自分の中のフィクション原始時代と言えばもうギャートルズで構成されてますね。

とにかく、煩わしく難しいアレコレを取っ払い、本能の赴くまま単純な人間としての強かさザ・弱肉強食という明快さを描くフィクション原始時代は幼いながらの憧れでした。

そういった次第で、LALでも原始編はもう見るからに自分が『あ、好きそう』というもので構成されていて、初プレイ当時も最初からワクワクMAXでした。

前置きが長くなりましたが、以下本題です。

原始編。
主人公、ポゴ。
キャラクターデザイン:小林よしのり先生。


物語はなんだか物々しい雰囲気から始まります。
祭壇のようなものに、祈りを捧げる偉そうな長老といっぱいいるモブ村人たち。
そして、なにやらフキダシでアイコンが表示される。

そう、この原始編の一番の特徴と言えばこれですよね。
セリフテキストがない。

当時RPG系はそこそこやっていた自分ですが、この表現には「え、こんなことして良いの!?」と本当に驚かされました。

小さいドットを身振りと手ぶりで大きく動かし、絵(アイコン)のみで流れを伝える。

そっか、原始人だから、言葉じゃないんだ!!

という衝撃の感動から始まりました。
しかも、小さなドットなのにそれぞれがしっかりどういう感情で、どういう風に接しているのか想像が付きやすく表現出来てきて。

同時期発売であり、同要素(この場合は様々な時代を扱っているという意味です)であり時田Pも関わっていらっしゃる…という事でつい比較対象に出してしまいますが、クロノトリガーでの原始時代の住民たちはカタコトでした。あちらはあちらでカタコトならではの可愛さがありますよね。原始時代の住民も可愛くて今でも大好きです。(クロノトリガーはSFC,PS,DSと一通り揃えてやりこんでおります。そっちはそっちで熱が入ります)

が、こっちはもう言葉そのものを無くしている。

身振り手振りのモーションと最低限の感情を表すフキダシのみ。
吹き出しですらイラストアイコンだけですからね、純然たる文字と言えば感嘆符のみ

そして、アイコンでいかにも可愛らしい女の子を探しているが、どうやらどこにもいないと。
その女の子は縄で括られていて、それでもどうにか自力で脱出して洞穴から出ていく。

「ああ、生贄にされようとしていたのを自力で逃げ出したんだ。」

と、子供ですらテキストでの説明がなくともただSEとモーションの表現だけでぱっとすぐわかるこの演出の妙

逃げ出した女の子を追うモブ村人たち。
これがね、なんか可愛いんですよね。
マリオやどせいさんみたいな丸鼻と、目かくれボサボサでずんぐりむっくりなこのフォルム。

追いかけようとしている方も必死なので、何やら石で出来た四輪車(ウソだろって思うけどフィクション原始時代だから許される謎の高度文明技術!この荒唐無稽さが良い!)に乗って追いかけようとします。
こういう時のコッテコテギャグとして、いるんですよね。一人ちょっとおまぬけなノンビリ君が。
出遅れて、仲間の四輪車にひかれて…かわいそうなんだけど、何かかわいい。

更には何かキザったらしいいかにもライバルというか、敵方にいそうなイケメンが出てきて………

………

…え、服は?

……え、こいつ…服…?

と混乱しつつも、どうやら隊長らしいそいつが、ノンビリ君分の四輪車を奪い(?)仲間と共に女の子を追いかけます。
予備もないらしく、ノンビリ君は徒歩で追いかけます。可哀想。
なのにすごく可愛い。

…という導入から始まり、流れるNATIVE LIFEとともに流れるOP
これがまたいかにも原始時代~!という雰囲気ムンムンで、マンモスを追い立てる主人公ポゴと相棒ゴリ。そしてお約束の逆に追いかけられるギャグ。

初っ端から事件と共に始まった原始編、プレイヤーとして操作がポゴに移ります。

フィールド曲、いいお天気でしょ!がまた明るくていいんですよ。

原始編は、このポゴが調べると起きるそれぞれのリアクションがいちいち面白可愛い。

ドットのモーションをこれでもかとばかりにふんだんに使用したリアクションが、よりプレイヤーを楽しい原始時代の世界へと引き込んでくれます。

寝ているゴリを起こして、髪と服の色が違うモブ…ポゴと同じ集落の住人達。

これがまたまあ可愛いんですよ。

このモブ住人たち、見た目は全部一緒なのに、それぞれリアクションが全部違う。
寝ぼけているのもいれば、屁をこいてくる奴もいる。
挨拶してくれる奴もいれば、突然テレポートしだす奴もいる。

なんていう自由さでしょう。これだから原始編はたまらねえ。

ところで、ポゴの隣の部屋にいる一人のモブに話しかけると、新しいモブが部屋に入ってきます。その新しいモブに話しかけると、また新しいモブが。

その新しいモブがどんどん入ってくると、もう部屋中がわちゃわちゃにひしめき合って、どいつが新しいのか分かり辛くなってきます。

そう、そういうミニゲームです。

新しく入ってきた奴に話しかけ続ける。
全員達成すると、豪華賞品という名の素材一式セットがゲットできるわけです。

原始編ではこの素材を集めて、職人のところに持っていくと様々な装備やアイテムが手に入るというわけです。

本来であれば、ポゴたちの村の長老に狩りの許しを得て、自分たちでバトルをして素材を手に入れる…というものですが。

狩りをして、長老に肉を持って拠点に戻るともうできなくなってしまうという…狩りに行く前の最序盤という短期間だけという罠ですが、狩りに出かけさえしなければ無限にできます。

つまり、最初から原始編での最強装備(まだ見ぬ仲間の分ですら)を全部揃えることができてしまう既プレイヤ—には必須のミニゲーム

そういった、本当に細かい時間限定のイベントだったりというものが豊富な原始編。

分かるか!
理解してからはそれはもう活用させて頂きますが。


原始編は現代西部と違い、表現こそ新しいですがやってる事は完全に王道のRPG
レベルを上げて素材で武器や装備を作って、と、自分では結構やりこんだな…と満足し、様々なイベントを経て、それなりに苦労はしましたが。
今回は兄の助言なしで完全に一人でクリアーまで行きました。

さっそく原始編クリアした!と意気揚々と話す自分に対して、兄が一言。


「キングマンモー倒した?」


「なにそれ?」

「いるんだよ、キングマンモーが。」



何時間もかけて苦労してクリアーしたセーブが無になる瞬間でした。


そして兄監修の元、キングマンモーだけでなく知られざる隠し要素が出るわ出るわ

これを初見で、攻略本なしに出来る奴は絶対にいないだろ!
という意地悪さ加減。


そんなわけで、自分一人でクリアーできた感動だけでなく、アドバイザーのおかげで隅から隅まで骨の髄までしゃぶりつくした原始編。

その当時の思い出と、移植ではもう「昔から知ってました」と言わんばかりのドヤ顔で一人でやりこんだ、原始編の待望のリメイク。



ウッホッウッホッ!


初っ端からアレンジBGMで原始時代に引き込んでくれます。

今まで、彼等はセリフの代わりにリアクションやフキダシやSEで、感情や言葉を表現してきました。

モブたちの、挨拶などの「ピキャ!」みたいなSE。
キバみたいな歯で大笑いするときの「キシャシャシャシャシャ!」みたいなSE。

それらのSEは全てボイスとなり、更によりキャラの人間らしさが表現されるようになりました。


ですが…

あのSEが恋しい…

あの独特なSE、めちゃくちゃ可愛くて大好きだったんですよ。

ボイスが悪いわけではないんです。

ただ、あのSEがボイスの後ろとかについてくれればもっと嬉しかったかもしれない。
あのSEを聴くにはもうWiiU起動しないと駄目なのか…。


そして、前述した大好きだったミニゲームも一新され、新しいミニゲームに変更されていました。

まあ、…あれ一々周回するの、大変だもんなあ。
あのミニゲームをやるにはもうWiiU起動しないと駄目なのか…。

とはいえ、SEはともかくミニゲームの方はスキップもできるのでより簡単に装備が作れるようになりました。便利ィ~!!!
…所詮、便利さには敵わない弱い人間です。私は。

昔と比べてドットもより鮮明になって、よりがっしりとした感じのモブ住民たち。
でもなんか可愛いのはそのまま。

なんでこのモブ住民たち、リメイクされてもこんな可愛いんでしょうね。
ずんぐりマッチョになってしまったより原人らしいシルエットになったのに。


なんやかんやでイベントを進めて、ヒロインるーるー…もといべると会合。

モーションもそうですが、ボイスが付いて更に可愛いですね~!
緒方さん熱演のポゴがもういかにも「たまんねえ~!」と言わんばかり。

声優って凄い。(4回目)

さて、原始編では『センシティブな部分において若干の改変がある』という、ファンならば悔し涙を飲む(主語が大きい)事前通達の中で、

『センシティブが大前提の
原始編』に対する不安は自分の中で非常に大きな問題でした。


その中で、まず間違いなく削除されるだろうな…と思っていたべるへ貢いだ時のリアクション
なんと、このミニイベント、健在です。
自分の中ではかなり良改変をしてくださいました。
なんならより想像を掻き立てる感じでかえって大人になれば成程OH...となる感じ。

更に素晴らしいのは、べるに装備品やアクセサリーを貢いだものを今回ちゃんと装備してくれてるんです。

リアクションを見せた上にぼいんビーナスや野生ドレスが、無駄にならない!!
やったぜ。最高かよ。


そして、我らが期待の星…イケメン系ライバルキャラ(?)ざきさん。

彼は原始時代どころか未来まで含めても非常に先鋭的なファッションセンスの持ち主で、相棒のトカゲを股間に張り付けるという自慢の肢体を惜しみなく見せつけてくれるサービス精神旺盛の持ち主でした。
自分の中で2022年現在までで股間に爬虫類を装備しているキャラはざきさんとQBのエキドナしか未だに知りません。



そんな彼の有名な攻撃方法と言えば。

大事な部分を守ってくれている相棒を飛ばして攻撃する。

相棒が攻撃している瞬間、ざきさんの大事な部分は無防備になります。


なんという、自分にとっても見ている側にとっても表現上においてもリスクの大きな技でしょう。

当然ながら、当時はモザイクがかけられておりました。
ざきさん、大人…ですからね…

今回、原始編のリメイクにおいて一番自分が気になっていた部分。

ざきさんのざきさんがどうなってしまうのか問題は、誰もが納得できる、とても円満な表現によって平和的に解決されました。

それはもう…ざきさんも、見ている側としても、とても良い笑顔になりました
勿論ゴリも良い笑顔になります。

こういったセンシティブな部分についても、素晴らしい解決策を施してくれました。
まあ人間の根幹である部分が表現されてこその原始編でこれらが許されなければ、人間とは一体何だろう…という事にもなりかねないですからね。

一見ギャグ通しに見えて、その根底は『人間として生きる』こととは、という部分を考えさせられる原始編『接触』、実はテーマは凄く重かったりします。


皆大好きウンコチンチン、コロコロ的下ネタとコミカルな描写によってそれらの重厚さを一切感じさせない。

この演出の妙は、原作でもリメイクでも変わらず、当時の思い出をより一層楽しいものへと変えてくれました。


さて、SFC版から良改変されたのはざきさんの笑顔だけではありません。

原始編ならではの、獲物を追いかける匂い追跡
ランダムエンカウントのようで、実は透明なシンボルエンカウントである…というまた当時の表現を逆手に取ったシステム。
これ、今でも画期的というか、舞台トリックみたいな仕掛けですよね。
シンボルエンカウントも当然ランダムに動くので、獲物を狩るには匂いを辿って追いかける必要がありましたが。

今回は匂いの元を、更に詳しく追跡できるようになりました。
これもすごく便利で、だいぶバトルしやすくなりました。

そして、今回自分が初めてモブ戦闘(パイク兄弟は別として)を体験して思ったこと。

モブ敵を倒す時、紫の煙エフェクト共に『バシュウッ!』って消えるようになったこと。

この音と消える速さ、めちゃくちゃ気持ちいい…

現代編でもバトルシステムについて触れましたが、モブ戦で改めてわかるこのスムーズさ。

バトルがものすごく楽しい…

1週目ということ、そしてなる早ED到達という目的の為、今回はなるべく殆ど適当にこなしてさっさとクリアーしようと、発売前から決めていたのですが。

…無理でした。気付いたらめちゃくちゃやりこんでました。
なんなら、隠し要素も全部回収してました。


昔、一人では気付かなかったキングマンモー。
やりこみ周回になっても見つけ出すのが面倒くさかったキングマンモー。

今回はめちゃくちゃ解りやすく、近づくと地響きと振動(JOYコンプレイです)が鳴るように!

良いですねー、『あ、なんかやべーのがいる』というのが伝わるこの感じ。
知っている側からすれば瞬時に悟って『奴だ!追え!』ってなるんですけど、これ未プレイの方はどう感じるんでしょうね。

因みに、どうせキングマンモーを倒すなら勿論例のアレも一緒に回収せねばなるまい!という自己満足の為だけに。
『なる早プレイ』はどうしたんだ、と言わんばかりに。

モノな石から何から色々全部準備し、最低限レベルを上げて(見返したらポゴのレベルは13でした。素早さと知力…ならぬ特攻ガン盛り装備です。)

コーラのびんドロップの為に4回リセットを繰り返して倒しました。

新しく気付いた要素といえば、
今回リメイクにあたって、ドロップアイテムの表示が画面上ではなく、左下に表示されるようになりました。

このアイテムドロップ表示、気付いているようで全く気付いていなかったので、
もしかして倒した3回の中にもびんが入っていたかもしれません。

まあ、4回で済んだと思えば良いのか。
昔もそれなりにドロップ率自体はものすごく低いというわけではなかったのですが、出ない時は出ないですしね。
Mother2のおうじゃのつるぎやサガフロ2の耐久度∞タイタスグリーブのドロップ率よりは周回コースに入れて良いレベルで全然マシです。


と、言う訳で結局原始時代の王者となってしまったポゴとゴリ。

当然、サクサク進むわけですが…

今回、あの大量に出てきたモグラは単体でしか出なくなるようになったんでしょうかね?
暗闇の中ではワニしかでませんでした。

そして、(作中動かせる範囲での)最後のセンシティブ要素。

メスゴリラたちのセクシーボイン。
声がついてセクシーさが強調されましたね。

流石にこれは、ばるんばるんするわけにはいかなくなったようです。
寂しい。

ただ、我々人間から見ては『oh…』となるセクシーなサービスギャグですが、
同種族のゴリからすれば興奮して我を忘れる程の『良い女性』たちであることには違いありません。そんな彼女たちが助けてくれたお礼のサービスだけでなく、更なる活躍が生まれたのも良い改変でした。

見た目だけじゃねえぞ!このメスゴリラたちの強さは!


ボスの入りも、HD-2Dらしい迫力が出てきていて。
その演出についても、知っている側からすれば二重の意味で『フフフ…』となる事間違いなしです。

そんなこんなで、当時やりこんでいたプレイヤーとしては、SEなど個人的な要望を除いて非常に満足度の高いリメイクでした。


そして主人公ポゴ役の声優である緒方恵美さん、全力出し過ぎィ!!

名前呼びの件に関して、原始編は言葉があったもんじゃないので言及できないなーと思っていたら、地味にレベルアップのタイミングで『ポゴ!』って叫ぶんですよね。

なんでなん!!?

原始のみ名前聞けるってなんでなん!??
(まあこの場合の「ポゴ」はニュアンス的に名前ではないんですが)

クリアタイムは4:49:00(累計7:03:54)でした。
気付いたらやりこんじゃった。恐ろしい。
1時間くらいは(本来ならやるつもりはなかった)キングマンモーと死闘を繰り広げていたせいなので、仕方ないですね!



因みに戦闘曲Kiss of Jealousy、だいぶラテンな雰囲気が満載になって原曲よりもかなり落ち着いた、ムーディーな雰囲気ムンムンの素晴らしいアレンジになりましたね。

個人的な趣向でいえば、Kiss of Jealousyに関してはやっぱり聴いてて元気になる楽しさが前面に出ていたSFC原曲が(原始編らしさも相まって)一番好きなのですが、このアレンジも好きぃ…。

ちなみに下村先生が今までにご自身で手掛けたゲームBGMを抜粋してアレンジされたアルバム「memoria!」(リンク先は公式HPですが、音声が流れますのでご注意を)に収録されている歌付きのKiss of Jealousyも非常におススメです。

なんでカラオケ入らないかなあ。歌いたいんだけど。



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Gosho Aoyama, Yoshihide Fujiwara, Osamu Ishiwata, Yoshinori Kobayashi, Ryouji Minagawa, Kazuhiko Shimamoto, Yumi Tamura
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